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会える時
朝起きると一通の訃報が長女からメールで届いていた。

父の弟が急逝したという。


数日前に叔父ちゃんが幼い頃よく遊んでくれた場面場面が

自然と思い出されていた。


「あっ、電報・・・」と思い二階から一階に意味もなく

下りては上がる。

「いや、帰らなきゃ」とPCを立ち上げて、

当日(8日)のフライトの空きがあるかを確認するも

インターネットからは既に検索できなく、

イギリスの航空会社の発券カウンターは9時からということで、

日本の航空会社に確認をし、

往復チケットの予約を入れてもらった。


帰らなければと思った瞬間から

叔父ちゃんが私をいつも呼ぶ声が耳元で聞こえる。

「今行くからね」と心の中で返事を返した。


父からは知らせれば帰ってくるというだろうと

姉と妹に言わないようにと伝えたらしい。

二人共、事後報告になれば私が悲しむと連絡をくれた。


母の最初のがんの告知があった時も私と妹には言わなかった父。


電話をし、私が帰る事で迷惑をかけるなら、

実家には泊まらない事を伝えると、「そういう事ではなく、

一番弟と仲が良かったから、お前は」 と言う。

兎に角、遠まわしな思いやりに拘っている

場合ではない。

今は日本に行く事だけを考えたい。


着いた次の日、何十年ぶりかに訪ねる叔父ちゃんの

家に入ると棺の横におばちゃんはいて、

私が 「やっだぁ~!今回は叔父ちゃんの何の悪い冗談よぉー、

こんな箱ん中に入っちゃって、何のジョーク?」と

声をかけるとおばちゃんも笑い、棺の中の叔父ちゃんは

笑った。


お母さんの時もそうだったけど、亡くなったばかりの

体にはまだ、魂のエネルギーが残っているかのようで、

話しかけて面白いと明らかに笑っているし、

生前からいやだった事をしたりすると嫌な顔をする。


棺の中の叔父ちゃんはニコニコといつも通りに

私を迎えてくれた。

私の名前を酒焼けした野太い声でやさしく呼び、

「おい、どうなんだ最近は」 と私よりずっと年下の子のように

表情を変え、人懐っこく声をかけてくる。

性格がきつく、言葉尻の強い私をよく理解して

くれて、こうして私の目線まで下りて話をしてくれる

唯一の大人の人だった。


「どうせ話したところで興味を持って聞いてはくれまいし、

元々私が何をするかなんて関心も持ってなんかいない」 と

父親に話さないことでも叔父ちゃんには話すことが出来た。


二月に帰った時も、八月に帰った時も

叔父ちゃんに会いに行こうと思ったけど、

会えずに終った。


帰国の度に会っていない人達に少しでも会って帰りたい

と思い、そう動いていたつもりだけれど、

やっぱり漏れてしまっていたのだなと思った。

でも、会えなかったのは私のコントロール出来る

範疇で動いている事ではないと思うので、

後悔はない。


他人の事を本気で心配し、その心配は叔父ちゃんを

本気でその人を助ける行動力となって動かしていた。

情が深く、子煩悩で、式では私と同じ年位の他人の子が、

自分の親父かそれ以上に自分の親父であったと

話して聞かせてくれた。


参列した中に子供も多く、

あの大きな体と太い眉毛に凄味のきいた顔を

クルクルと変えながら鬼ごっこの鬼に徹し、

とことん子供たちと遊び、子供たちの深い部分の

気持ちの理解者であった事が伺える。

子供達は泣いて火葬場へ行く叔父ちゃんを見送っていた。

その優しさに救われた子供は私だけでは

なかったんだね。
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コメント

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ハグハグ ぎゅっ!
karibe | URL | 2012/10/27/Sat 05:33 [編集]
Re: タイトルなし
ハグハグ返し! ぎゅぎゅっ!!
Bugegi | URL | 2012/10/30/Tue 08:35 [編集]

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まとめ【会える時】
朝起きると一通の訃報が長女からメールで届いていた。父の弟が急逝したという。数日前に叔父ちゃんが幼い [続きを読む]
まっとめBLOG速報 2012/10/28/Sun 01:08
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